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穀物のかがやきは温暖化の救いとなるか


 Science NOW より。

■ 地球温暖化:トウモロコシが救いの手に?
 Global Warming: Corn to the Rescue?

 地球温暖化をくいとめるための新たなアプローチが提案されました。太陽光を反射する穀物をもちいて、地球がとりこむ熱の量を減らそうというものです。

 トウモロコシや大麦などの穀物の葉の表面には、クチクラと呼ばれるろう状の物質が存在します。地球に進入してきた太陽光のうち、いくらかはこの物質によって反射し、宇宙空間へと逃げていきます。

 そこで、英国ブリストル大学の Andy Ridgwell は、もしなんらかの方法で穀物の反射する能力を高めることができれば、地球が温暖化するのを防ぐことができるのでは、と考えたのです。

 彼はこのアイデアを検証するべく、北アメリカとユーラシア大陸を中心とする農耕地のデータを集めました。そしてさらに、これらの穀物の反射能力が変化することで地球の温度にどのような影響が出るかをモデル化しました。このモデルには、大気循環などの気候パターンが考慮されていました。

 算出の結果はこうでした。穀物の反射能力が20パーセント上がると、夏期の局所的な気温は1度さがると見積もられました。さらに100年後には、約2億トンもの二酸化炭素の削減に匹敵するだろうと彼は述べています。

 では実際に穀物の反射能力を上げるにはどうすればいいか? それには葉の表面のクチクラが多く、また傘の形状をした品種を選択的に育てることが一つの手であると彼は言います。この変化は植物の生産性に影響はおよぼさず、また、葉だけの変化であるため消費者への悪影響もないだろうとのことです。

 遺伝子改良した品種を用いればさらに温度低下をもたらす可能性がありますが、種族どうしの影響など、さらなる調査がまずは必要だと述べています。

 なるほど。。。そういえば、宇宙空間に鏡や風船を上げたり(*1)、人為的に雲を作ったり(*2)して日光をはね返す話は聞いたことがありましたが、今回のように植物の種類をコントロールしようというアプローチは初めてです。どのぐらい可能性があるものなのか、今後に期待。

【参考リンク】
・元論文:Tackling Regional Climate Change By Leaf Albedo Bio-geoengineering
・(*1):The GuardianUS answer to global warming: smoke and giant space mirrors
・(*2):パイプで地球の気候を救え!

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