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5分間遊ぶだけでストレスが減るゲーム


 New Scientist より。

■ スマイルをつかまえるゲームは働く人の幸福に役だつ
 Smile-hunting game makes for happy workers

 ストレスの多い仕事をやっている人には、今回のゲームはたいへん有用かもしれません。たくさんの顔画像から笑顔をみつけだすというゲームを仕事前の被験者にやらせてみたところ、仕事後のストレスレベルが減少することが分かりました。

 このゲームを考案したのは、カナダ・モントリオールのマギル大学の Mark Baldwin らです。このゲームはいたってシンプルで、4×4に配置された16個のさまざまな人の顔写真の中から、笑っている人の顔をできるだけ早く見つけてクリックするというものです。残りの15個は、しかめっ面の人の顔写真です。

 彼らはこのゲームを、モントリオールにあるコールセンターに勤める23名の従業員にプレイしてもらいました。被験者たちは、毎日の始業前の5分間、ゲームを行いました。被験者たちは2つのグループに分けられ、一方のグループはこのゲームをプレイし、もう一方のグループは、笑顔とは異なる別の画像を見つけるという類似ゲームをプレイしました。

 彼らは1週間の実験期間の最終日に、被験者たちの唾液を採取しました。そしてここから、コルチゾールの割合を調べました。コルチゾールとは「ストレスホルモン」とも呼ばれるホルモンの一種で、ストレスを受けているときに発散される物質です。研究者らはここから、被験者らが1週間でどのぐらいのストレスを感じたかを導き出しました。

 結果は面白いものでした。笑顔をみつけるゲームをプレイした被験者たちは、もう一方の被験者たちと比較して、コルチゾールのレベルが平均で約17%低かったのです。

 この被験者たちは、ストレスを和らげようという意識をとくに持たずにこのゲームをプレイしたわけです。しかし、笑顔を見つけ出すという過程をくりかえすうちに、無意識にポジティブな態度になったものと考えられます。

 これは面白い結果ですね。僕たちはふだん、自分の感情は自分でちゃんとコントロールできてるよ、と思って生活してるつもりですが、シンプルな仕掛けでここまで明確な違いが生まれてくるというのは驚きです。さらに、朝にたった5分間ゲームをするだけでこうした効果が得られるというところも注目すべき点です。

 なお、本研究の Baldwin さんは、このアイデアをもとにした MindHabits というゲーム会社を興しているようです。リンク先のサイトでお試し版をプレイできますので、興味のある方はお試しを。僕のPC環境では顔写真がうまく表示されないトラブルが起きていますが。。

 ひとつ気になるのは、このゲームのタネ明かしを知ってしまった状態でプレイしたとしてもちゃんと効果が出てくるのか? という点ですね。ぜひ知ってる or 知らないの2つの状態での比較も今後やってみてほしいところです。

 ちなみにこのゲームはカナダのゲームコンペで賞をとったとのこと。やがてはこのゲームがポータブルゲームなんかで世に登場してくるのかもしれません。脳トレーニングならぬ感情コントロール、という感じかな。はやりそう?

【参考リンク】
・元論文:見つからず。。
Video game shown to cut cortisol:本実験に関する記載あり。
Self-esteem Games:実験のゲームはこちらでも試せるとのこと。ですがこちらも僕の環境では動かず。

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コメント (2)

のっし:

感情移入の原理?面白いかも。
でも、慣れてしまうのを防ぐ手立てをしないと...

慣れちゃうのは仕方がないんですかねえ。
対策は、ゲームをやりこむにつれて新しいゲームがプレイ可能になるとか、
あるいは、同じ人物の写真をできるだけ使いまわさないようにする、とかですかね?

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