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パイプで地球の気候を救え!


 ABC Science Online より。

■ 夢のパイプが気候を修繕する、と地球科学者は語る
 Gaia scientist says pipe dream may fix climate

 地球温暖化を食い止めるための何ともユニークな方法が、英国の科学者によって提案されたそうです。

 今回この方法を提案しているのは、オックスフォード大学の James Lovelock 教授と、ロンドンの科学博物館の Chris Rapley です。この方法、なんと海の中に大きなパイプを沈めるというものなのです。長さにして100~200メートル、幅にして10メートルという巨大なパイプを、何本も海に設置するのです。

 いったい何故こんなことをするのでしょうか? 理由はこうです。パイプの付近で潮の満ち干が起こると、それにあわせてパイプの中の海水も移動します。パイプの下部には逆流防止の弁がついています。このため海水は上方向にしか動けません。こうしたしくみによって、潮の満ち干のたびに、海水がどんどん深いところから海面近くに昇っていくことになるのです。

 海面近くは、藻が繁殖して栄養が不足した状態になっています。ここに深いところの栄養に富んだ水がやってくるとどうなるでしょうか。どんどん藻の繁殖が進むことになります。この結果、二酸化炭素のレベルが下がる効果がえられると期待できるのです。

 もうひとつ、藻から期待される効果があります。硫化ジメチルと呼ばれる物質を生み出すのです。硫化ジメチルは、海水が蒸発するときに一緒に大気中に運ばれます。そしてこれが変化してできた硫黄化合物が核となって、雲が形成されることになります。こうして生まれた雲は、太陽光を反射し、温暖化を抑えると期待できるのだそうです。

 ご存じのとおり、温暖化によって南極の氷が解けると、もともと白かった地表が土の色へと変わってしまい、さらにそれが太陽光の吸収をうながすという、負のスパイラル現象が起こるとされています。今回の方法はそれを食い止める助けとなるかもしれません。

 現在の状況はどんな感じかというと、実環境でのプロトタイプテストはまだ行われていません。ですが、資金提供者を得ることができたとのことで、やがて行われるテストの結果次第では、さらに大きな規模(1万~10万本)での実験がメキシコ湾で行われる予定とのことです。

 なるほど・・、印象としてはやっぱりものすごく強引な感じのやり方ですね。「生態系への影響は?」「他のマイナスの影響は?」などとあれこれ足踏みする態度と完全に逆をいってるという感じがします(元論文をろくに読まずに言ってます。) 悠長なことをいってる余裕は既にない、とにかくうまくいきそうな方法を試すんだ! という研究者らの意思が元記事が僕には伝わってきました。


【参考リンク】
・(元論文)Ocean pipes could help the Earth to cure itself
news @ nature.com::Mixing the oceans proposed to reduce global warming
 (↑近いうちに読めなくなります。読めない場合は記事タイトルを google 等につっこんでみるともしかすると見つかるかもしれません。)

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