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髪のもつれを物理学者が解き明かす


 ABC Science Online より。

■ 美容室でもつれる物理学者たち
 Physicists in a tangle at the hairdresser's

 ストレートヘアーとカールヘアー、もつれやすいのはどちらの髪型でしょうか? フランスの研究者らによって、この疑問への答えが出されたそうです。

 パレゾーにあるエコール・ポリテクニークの研究者 Jean-Baptiste Masson は、この問題の答えを見つけるべく、数名の美容師に依頼して、人々の髪にあるもつれの数を数えてもらいました。ここでもつれとは、髪がまとまってしまって櫛が引っかかるような状態と定義します。なお測定は髪がもつれやすい夕方の時間帯を選びました。(被験者の詳細は不明ですが、おそらく美容師のお客さんでしょう。)

 何となくの直感からすると、カールヘアーの方がごちゃごちゃしている分、もつれが起きやすそうな気がするのですが、結果はこれと正反対でした。123名のストレートヘアー、89名のカールヘアーを調べたところ、ストレートヘアーで平均5.3個、カールヘアーで2.9個のもつれがあることが分かりました。ストレートヘアーの方が2倍も多かったのです。

 Masson はこの現象の理由を明らかにするべく、高分子力学の分野にヒントを得た数学モデルを作りました。このモデルは、2つのパラメータが肝となっています。一つは2本の髪がぶつかる確率、もう一つはぶつかるときの角度です。

 結果、後者のパラメータの方がより大きな影響を及ぼしていることが明らかになりました。すなわち、ぶつかる確率ならカールヘアーの方が頻度は大きいのですが、この影響はそれほど大きくはないのです。一方で、ぶつかる角度でみれば、ストレートヘアーの方が大きくなる傾向があると。もつれやすさという観点では、角度の方が影響が大きいため、結果、ストレートヘアーの方がもつれやすいということになるのです。

 今回の知見は、ヘアブラシの形状や、あるいは面ファスナー(マジックテープ)の設計に応用できるかもしれない、と著者は述べています。

【参考リンク】
・(元論文)Why does curly hair get less tangled than straight hair?

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