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貨幣のインクから偽造犯を突き止めろ


 EurekAlert! より。今回の記事は製品紹介に近いです。

■ 時間を減らす新たなインクのサンプリング技術
 New ink sampling technique taking a bite of out time

 かなり以前ですが、米国のプリンタは、紙幣の偽造対策のために秘密の暗号を含んだドットを打ち出している、という記事を紹介しました。(プリンタに秘密の暗号が?) このドットは、ほとんど目に見えない小ささでこっそりと打ち出されていて、プリンタのシリアル番号や、文書の印刷日時といった情報が、ここから導き出せるようになっています。これを使って、貨幣偽造犯を突き止めるヒントにすることができます。

 さて、今回紹介する記事は、これと似た向きがあると言えそうです。米国のアイオワ州立大学ミッドウェスト科学捜査センターの研究者らが利用しているこの新しい技術は、印刷された文書からインクを採取し、その化学組成をリアルタイムで分析することを可能にするそうです。やがてこの技術をもとにして、様々なメーカーのインクの成分ライブラリが完成すれば、採取したサンプルの情報とライブラリを照らし合わせて、貨幣の偽造者の特定ができるようになることが期待されます。

 この技術はDART(Direct Analysis in Real Time)と呼ばれています。下記に製品ページへのリンクをはっておきますので興味のある方はどうぞ。従来の分析方法(液体クロマトグラフ法など)では、あらかじめ文書から紙片を切り取る必要がありましたが、これではそうした必要はありません。その方法は、励起状態にしたヘリウム原子や窒素分子を含んだガス流をつくり、サンプルに当てることで、サンプルからインクの分子を蒸発、イオン化させるというものです。サンプルを事前に処理する必要がなく、従来よりもずっと少ない手間で、リアルタイムに分析を行うことができるそうです。

 この技術を使うと、いずれは紙幣偽造の追跡だけじゃなく、捏造文書の特定や、裁判の証拠などにも適用できるようになるんでしょうね。とはいえ、現段階はまだ、採取やライブラリ構築のための方法を検討している段階とのことです。将来的にこれが使用可能になるためには、既存の蓄積されたインクのデータからうまくライブラリを作って、さらに効率よく探索ができるソフトウェアを作り上げる必要があるようです。

【参考リンク】
・(製品サイト)JEOL 社::AccuTOF DART

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