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ダイエットの秘訣は食後の運動?


 BBC NEWS より。

 ダイエットのためには運動をすることが大事だと普通は言われますが、なかなか運動をしない人の中には、いろいろと言い訳をつけて逃れようとする人がいます。その言い訳の一つが、「運動すると疲れてそれだけたくさん食べようとしちゃうから結局意味がないんだよ」というもの。ですが今回の研究によると、食後1時間後の運動については、そんな言い訳がもはや通用しそうにないことが明らかになりました。

'Exercise after eating' diet tip
(ダイエットのヒントは「食後の運動」)

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 英国の科学者らによると、食後のエクササイズは、食欲を抑えるホルモンを高め、体重の減少を促進する助けとなるかもしれないという。

 これらのホルモンのおかげで、活動した人々は、エクササイズ直後に空腹を感じなくなり、次の食事までこの効果が持続することを実験は示唆している。

 食事の量が多いときでも、全体的に見れば運動をした人の得るカロリーは少なくなる。燃焼する量が多くなるためだ。

 サリー大学とインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究は、Endocrinology 誌に掲載される。

 12名のボランティアたちは、同一の朝食を与えられた。

 1時間後、半分はエクササイズバイクで1時間トレーニングを行い、もう半分は静かに座っていた。

 両グループはさらに1時間そのままにされ、その後、好きなだけものを食べることを許された。

■ エクササイズのガイドライン

 驚くことではないが、エクササイズを行った人々は静かに座っていた人々よりも、197キロカロリーに比べて492キロカロリーと、多くのカロリーを燃焼していた。

そして後で食事の機会を与えられると、エクササイズをした人々の食べた量は、(そうでない人々の)762キロカロリーに比べ、913キロカロリーと、より多かった。

 しかしながら、エクササイズで燃焼したエネルギー量を考慮に入れると、運動をした人々は、全体で見れば取ったカロリーは少なかった。活動しなかったグループの565キロカロリーと比べ421キロカロリーである。

 そして、PYY、GLP-1、PP と呼ばれるホルモン(胃が一杯になるとそのことを脳に伝える)は、エクササイズの最中および直後で増していた。

 このときボランティアたちは空腹を感じなかったと述べてもいる。

 研究者 Denise Robertson 博士はこう言う。「以前は、エクササイズはエネルギーを燃焼するが、運動後で続けて多く食べてしまうのではと考えられていました。これによってエクササイズの体重減の効果の可能性が打ち消されてしまうのではと思われていたのです。」

 「しかし私たちの研究が示すのは、エクササイズは人々の食欲を変えて体重を減らす助けとなり、健康的でバランスのとれた生活習慣の一部として、さらなる体重増加を防ぎ得るということです。」

 専門家たちは、少なくとも30分の身体活動を週5日以上行うように勧めている。

■ 「重要な寄与」

 慈善団体 Weight Concern の医療ディレクター Ian Campbell は語る。「これは興味深い研究です。患者たちはしばしば、エクササイズ後は空腹感が増し多く食べていると報告しているのです。」

 「この研究が示すのは、全体的なカロリー摂取は多くなるが、行われたエクササイズのため、エネルギーの総バランスで見れば総結果は減少しているということです。」

 「ダイエットは決して易しくありません。あらゆる体重管理プログラムにとって、身体活動を多くすることは、カロリーを単に増やすだけでなく、ここで見たように私たちの食欲をコントロールするために重要な一部なのです。」

 肥満に関心を持つ開業医の John McAvoy 博士は、この研究は「エネルギーバランスの複雑な仕組みを理解することへの重要な寄与である」と述べた。

 「この段階では、一般の人々よりも製薬産業にとっての方がずっと関心があるでしょう。というのもただ、食後すぐのエクササイズは、自分の喉に指をやるようなものと大半の人々が思っているからです。」

 「体重コントロールのためのエクササイズは、長い期間にわたって続けられるものであるべきであり、このためには楽しむことが重要なファクターなのです。」

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 今回の実験は食後1時間後に運動をさせたようですが、もちろんそんなときに運動をやれば、胃のあたりに集中している血液が身体全体に回ってしまうことになるので、消化が悪くなった状態になるんじゃないかな、と予想するわけです。食後2時間後、3時間後などに食事をとった場合はどうなるのか、ぜひ知りたいと思うところです。あとさらに言えば、運動するしないで生じた食欲の違いは、1時間以上の時間が経つとどのように変わっていくかも気になるところです。もちろん今回の実験のように、食事と食事の間が3時間しかないというのは僕たちの日常生活とはかなり異なるものですので、今後、こういう情報が整理されて、エクササイズにもっとも適した時間は(食事のときから見て)いつか、ということが分かればいいなあと思います。

【参考リンク】
・(元論文)Effects of exercise on gut peptides, energy intake and appetite

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