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孤独なジョギングと喫煙者の指紋


 今回はテクノロジー方面での琴線に触れたニュースのダイジェストです。

■ 孤独なジョギング愛好者についに仲間が見つかる
 Lonely joggers find company at last

 ABC News in Science より。
 ジョギングは楽しいですが、一緒に走るパートナーがいないとちょっと寂しいものです。そんなときは今回のシステムを使えば、たとえ一人でも、ヘッドセットで音声を遠隔の相手とやり取りしながら、あたかも相手が近くにいるかのようにジョギングを楽しむことができるそうです。しかも、ヘッドセットからの音声の出力には、相手が自分よりも速く走っていれば前方から音声が聴こえ、遅ければ後方から聴こえるという工夫がなされています。これで、相手との距離を感覚的につかみつつ、2人でペースを合わせながら走ることができます。
 システムの仕組みはちょっと複雑です。各ユーザは、GPSと3G携帯、小型コンピュータ、ヘッドセットの一式を身体に装着してジョギングをします。携帯はつねに相手とつながっており、ヘッドセットによるハンズフリーの状態になっています。小型コンピュータは、Bluetooth 経由でGPSから取得した自分のジョギング速度を、3Gのネットワークを通じて遠隔地のサーバにつたえ、反対に相手との相対的な位置関係をうけとります。こうして得た相手との位置関係をもとに、ヘッドセットの出力を調節し、相手との前後関係がわかるようにするのだそうです。(詳細は下記のリンク先をご参照ください。)
 ネットワークを通じて、他のジョギング仲間とデータを交換しながら走るってのはとても面白いですね。(おしゃべりしながら走りたいという気持ちは僕にはちょっと理解できませんが・・。)ダイエット等と同様、ついついサボりがちになるジョギングも、仲間がいると思うと継続しやすいかもしれませんね。たとえばSNSと連動して、今週の走った距離が自動的に友人に公開されるようにすれば、ああコイツ全然ジョギングしてないな、と思われるプレッシャーがあって面白いかもしれません。
 どうやら現状は、既存の装置をつなぎ合わせて作りましたって感じなんでしょうか、それなりの装置の個数と重量になっているようです。とはいえ、下記リンク先いわく、やがては iPod 並みの重さにしたい、ということが述べられているので、将来的な発展に期待大です。
(参考サイト:Jogging over a Distance


■ 新たな指紋分析は喫煙者を特定する
 New fingerprint analysis identifies smokers

 New Scientist より。
 英国の科学捜査班が、採取した指紋からその主が喫煙者がどうかを判定する方法を開発したそうです。さらに、喫煙の有無だけにとどまらず、コーヒー好きか否か、薬物を使用しているか否かといったことも分かってしまうとのことです。
 この方法の原理はわりとシンプルで、指紋に含まれる皮膚細胞や汗分泌、他の場所でくっついた物質などをもとにして判断材料となる物質の有無を調べます。たとえば喫煙の有無を調べるためには、コチニン(ニコチンから生じる物質)への抗体でコーティングした金のナノ粒子を、蛍光性のタンパク質等でマーキングします。この溶液を指紋に塗布して光をあててやると、指紋の主が喫煙者のときのみ、蛍光部分が反応して見えるのだそうです。この効果は、被験者が手を洗った10分後に調べた場合にも見られたとのことです。
 この結果を利用して、犯罪捜査の際に生活習慣から容疑者をしぼりこむといったことが可能になることが期待できます。そのほかにも、スポーツ選手のドーピングの検査などにも応用できるかもしれない、と記事では述べられています。
(元論文:Intelligent Fingerprinting: Simultaneous Identification of Drug Metabolites and Individuals by Using Antibody-Functionalized Nanoparticles

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