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セクシー画像で男の決断力は鈍る

 BBC News より。

 

 セクシーな画像を見せられた男性は、見せなかった男性と比べて、合理的な判断をする能力に違いが見受けられたという記事です。

 

Sex cues ruin men's decisiveness

(セクシーな目印は男性の決断力をだめにする)

http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/4921690.stm

 

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 とてもきれいな女性を目にすると、男性は意思決定能力が混乱した状態に投げ出されるということが、とある研究から示唆されている。

 

 ベルギーの研究者たちの研究によると、テストステロンの多い男性はこの影響が強いという。

 

 金銭のゲームをする直前の男性に、セクシーな女性の画像やランジェリーが示された。

 

 Proceedings of the Royal Society B 誌の研究によると、こうした男性たちは、魅惑的な画像を見せられなかった男性よりも、不公平な提案をより受け入れたことが分かったという。

 

 これが示唆することは、セクシーな合図は、特に生来のテストステロンのレベルが高い男性において、思考を乱しタスクに集中することを妨げるということである。

 

 ルーバン大学の研究者たちは、176名の18~28歳のヘテロセクシャル(異性愛)の男子学生にお金のゲームをさせ、公平なプレイをするか検査した。

 

 しかし最初に、男性の半分は数種類のセクシーな目印を見せられた。

 

 44名の男性のグループには評価用の写真が示された。いくらかには風景が示され、残りには魅惑的な女性が示された。(訳注:どうでもいいですが、この評価用の写真というのは、胴の部分があらわになっている、下着ないしはビキニ姿の女性モデルだそうです。。)

 

 37名からなる別のグループは、ブラジャーもしくはTシャツのいずれか一方の質感・生地・色の評価を行うように言われた。

 

 そして第3の95名のグループには、高齢の女性もしくは若年のモデルのいずれか一方の写真が示された。

 

 そして各グループは2人1組になりゲームを行った。両者に10ドル(訳注:正しくはユーロ)が与えられ、提案者は分割方法を提示し、もう一者はその提案を受け入れるか拒むかする。

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 後者の者が提案を受け入れた場合、そのお金はその提案の通りに分配される。拒んだ場合は、両者とも何も得られない。

 

 このゲームは、狩りや食料を共有する状況の実験室モデルとして考案された。

 

■ 「影響をうけやすい」

 

 この検査の結果、「セクシーな目印」を見せられた人々は、そうでない人々よりも、不公平な提案をより受け入れやすいということが示された。

 

 実験に参加した男性たちのテストステロンのレベルも検査された。これは薬指と人差し指の長さを比較することによって行われた。

 

 薬指の方が長ければ、それはテストステロンのレベルが高いことを示している。

 

 この研究者たちは、この研究中でテストステロンが最大レベルの男性たちが最も悪い結果を出したということを発見した。彼らがセクシーな画像にとりわけ敏感なためであると彼らは述べている。

 

 この研究を行っている研究者の一人 Siegfried DeWitte 博士はこう語る。「私たちは、自分たちはみな理性的な生き物であると思いたがっていますが、私たちの研究が示すのは・・テストステロンレベルの高い人々はセクシーな目印にきわめて弱いということなのです。」

 

 「周囲にそうした目印がなければ、そうした人々は普通にふるまいます。」

 

 「しかしセクシーな画像を目にすると、衝動的になるのです。」

 

 「こうした傾向が出ていますが、彼らがそうした目印に無力だということではありません。」

 

 「ホルモンレベルが一つにありますが、それに対処する術を身に付けることは可能です。」

 

 この研究者たちは同様の検査を女性に行った。しかしこれまでのところ、視覚的な刺激が女性のふるまいに影響をおよぼすことは見出されてはいない。

 

 バッキンガムシャー・チルターンズ・ユニバーシティー・カレッジの心理学の主任講師 George Fieldman 博士はBBCニュースのウェブサイトにこう述べた。「男性がセクシーな目印に乱されるという事実は進化上の経験と一致します。そうすることが予期されているのです。」

 

 「男性は自分の遺伝子を受け渡す機会を探しています。」

 

 この研究は多くの人がうすうす思っていたことを裏付けたのだと彼は語る。

 

 「魅惑的な女性と、容貌の劣る男性によって示されているものとの間で選択をするよう言われた場合、男性は、本来ほど冷静にはいられないのでしょう。」


 


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 今回の記事では、僕にとっていろいろと知らないことが初めて登場してきました。

 

 まず、テストステロンというのは、男性の性ホルモンで、闘争心などを促進・ 発達させる働きがあるそうです。男性は胎児のときにさらされたテストステロンの量が多いほど、薬指が人差し指に比べて長くなることが知られているようです。

 

 それと、記事中に登場するゲームは、経済学の世界では「最後通牒ゲーム」として知られているゲームだそうです。このゲーム、金銭的な観点のみから判断をするならば、提案者がどんな数字を提示しようとも、それがゼロでない限り、回答者はそれを受け入れると回答するのが合理的であると言えます。回答者は拒めば自分の取り分がなしになるのですから。しかし実際にはそうはならず、相手への好意や、自身の利他心・平等志向などといったことがらに左右される結果になるようです。(ばーっと調べた限りの理解なので、誤解してたらすみません。)

 

 さて、記事で触れられているように、今回の結果は、僕たちが直感的に感覚と非常によくマッチしていますね。とはいえ、正直なところ、今回の評価がどのぐらい定量的に妥当性のあるものなのか、といったところが残念ながら僕にはよく分からないです。興味のある方は、下記の原論文をどうぞ。

 

【参考サイト】

Digit ratio (2D:4D) moderates the impact of sexual cues on men's decisions in ultimatum games
(原論文)


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