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羊はホントは賢い?!

羊

  ABC Science Online より、羊にかかわる科学ニュース。

 羊の科学ニュースといえば、僕は頭にドリーしか浮かんでこないわけですが、それを意識しながら読んだせいか、こっちのはなんともほのぼのしたニュースだなあ、と感じました。

Sheep smarter than we think
(羊はホントは賢い?!)
http://abc.net.au/science/news/stories/s1444224.htm

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 羊は、人々が思っているほど、頭が悪いわけではない、と語るのはオーストラリアのメリノ種の羊で実験を行い、その羊たちが学び、覚えることができることを発見した研究者である。

 CSIRO(豪州連邦科学産業研究機構)Livestock Industries で研究を行っている博士号の学生 Caroline Lee は、羊が複雑な迷路を抜け出すことができるだけでなく、繰り返すごとに反応がよくなってきているという。

「私達は羊が人間が思っているよりも賢いということを示しています。」

「羊が頭が悪いと通俗的に言われています。しかし、彼らは実際は高いレベルの認識力と学習能力を持っています。特に空間記憶の面でです。」

 Lee 氏は実験で、60頭の羊を18メートル×8メートルの迷路のスタート地点に立たせた。そこから、羊たちは反対側にいる仲間達をフェンスごしに見ることができる。

 群がる習性が強いため、(それゆえ頭が悪いと言われているのだが、)羊は仲間のところまでたどり着こうとした。

 3日に渡って行われ、6週間後に再度行われた実験では、どれだけ速く羊が迷路を抜け出て、行き詰まりでどれだけの時間を費やしたかを評価した。

 Lee 氏によると、1日目は羊は平均的に90秒で迷路の出口までたどり着いたが、3日目にはその時間は3分の2になり、道を誤る回数も少なくなったという。

 6週間して、羊は30秒で迷路を抜け出るようになったという。

 これが本能ではなく、認識力のためだということを示すために、一部の羊は、記憶をなくす薬、臭化水素酸スコポラミンを与えられていた。

 薬を与えられた羊は与えられていない羊と同じだけの行動を示すことができなかった。

■ みなが同じではない


 しかし、Lee 氏によると、この研究は、一部の羊が他の羊よりも賢いことを示しており、この研究は、認識力の低い羊と高い羊を選別するのに使われているという。

 CSIRO は現在、賢い羊の遺伝子を取り出すために、600頭の羊を選別している。

 「準備段階の結果では、認識の面での遺伝領域が実際にあるようです。」

 また、Lee 氏は、羊の飼育が自動化されているため、遺伝子的に賢い羊の群れを選別することができることは重要だと語る。

 例えば、ウォークスルーの計量システムでは、羊は計量器の上を渡り、水飲み場まで歩かなければならない。

 羊は自動的に計量され、その情報は農業経営者のコンピューターに送られる。

 「農業経営者は羊をよりよく監視することができ、作業量は減ります。」「賢い羊であればそのシステムによりよく対応することができるでしょう。」

■ A-mazing sheep

 Applied Animal Behaviour Science 誌に掲載される論文で Lee 氏は、この迷路は、一年生ライグラスの毒のような神経症状に関わる、空間的記憶や学習の異常を見る上で使われていると書いている。

 Lee 氏の研究は、羊に対して初めて迷路の実験を行ったもので、これにより彼女は Fresh Science 賞を受賞した。

 この研究は、2001年の Nature 誌に掲載された、羊が顔について不思議な記憶を持っていることを発見した研究の後のものである。
 

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 こういう迷路の実験って、ゴール地点にエサか何かを置いとくものだと思ったのですが、羊の場合は、お友達の羊をゴール地点に置いとくのが効果的なんですね。笑 

 このページ に、実験のようすを撮影した 画像&動画ファイル があったので、ぜひご覧になってください。トコトコと仲間のもとへ歩いている羊がやけにかわいらしいです。

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コメント (2)

orino:

■マウスのようです。
よく、マウスやラットの類で、迷路課題を解決させる実験があります。それの、羊版ですね。
マウスやラットの場合、人間の代替動物として、(本当は人間を実験したいがそうはできないので)実験されるのですが、こちらは、本当に羊を調べたいのですね。(代替に羊を用いるのではなく、本当に羊のことを調べたい)


http://ameblo.jp/orino/
riverplus:

■ひつじ
そういえばオーストラリアのニュースサイトではかなりの頻度で紹介されてました。やはり向こうでは特に関心の高い話題なのでしょうね。


http://riverplus.ameblo.jp/

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