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ピラミッド作りと、公共事業

 今週はずっと夏休み中なので、滋賀の実家に帰省してます。

 というわけで、昼間は近くの図書館にこもっているのですが、そこで手にした書籍の紹介。

 

 「考えてみれば不思議なこと

 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794966490/250-3891154-8183433

 

 池内了先生の科学エッセー集です。先生の専門の天体関連の話題のほか、タイトルにもあるような、身の回りにあるのだけれど、そういえば言われてみれば不思議だな、ということを解き明かしていきます。かなり新しい研究成果から、実はあまり知られてなかったような事実まで、ひとつの話題で2~4ページほどのかなりライトな文で、ごろんと気軽に読むことのできる楽しい本だと思います。こういう感じの文章が自分にも書けたらいいなあ。

 

 というわけで、以下では、これまでちっとも知らず、つい感じ入った内容を2つピックアップ。

 

 

 ピラミッド建設は古代エジプトの公共事業だったのかもしれない

 

 通説では、ピラミッドは多くの奴隷によって作られたと考えられていました。ですが、最近、ピラミッドは古代の公共事業だったという説が出されたようです。古代エジプトでは、秋の収穫の時期が過ぎると、雨がほとんど降らないため農業ができなくなります。そのため膨大な失業者が発生することになり、ともすると暴動が起こりかねない状況になります。そこで、その失業者対策として、ピラミッド建設が王国の公共事業として遂行されたのだというのがこの説です。実際に、その証拠として、ピラミッド建設に従事した者に支給された食料や衣料などの記録が挙げられています。記録によると、当時の生活レベルと比較すると、奴隷とは思えないほどの高水準、つまり、次の収穫期まで一家の生活をまかなえるぐらいのレベルだったようです。これはつまり、彼らは奴隷としてでなく、正式な労働者として、正当な賃金を受け取っていたとみなすのが妥当だというわけです。今も昔も、公共事業で国をうるおすというのは常套手段だったようです。

 

 

 地震の前に動物たちが騒ぎ出すしくみ

 

 地震が起こる前に、ミミズやヘビなどの動物の異常行動が報告されました。はたして動物たちは地震の前兆を感じ取っていたのいうのでしょうか? これを調べるため、岩石を巨大なプレスで破壊し、そのそばにイヌやモルモットなどの動物をおき、様子を観察するという実験が行われたそうです。すると、本当に、岩石が壊れる前から、動物たちは異常な行動を示しました。研究者たちの間では、これは「圧電効果」という現象が原因なのではないかと考えられています。圧電効果とは、ある物質に対して、急激に圧力が加えられると、電流が流れて電波が発生するという現象です。ライターの着火部もこの効果が利用されています。実際、岩石の中の石英が大きな圧電効果を示す物質であり、測定してみると、岩石が強く圧縮されたことにより電波パルスが出たことが確かめられたそうです。動物たちは、この電波を感じ、異常事態を認識したものと考えられます。ナマズの地震予知なんて言い伝えも、科学的に見るとおもしろい現象がひそんでいます。

 

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コメント (2)

bc:

公共事業説は間違いらしいですよ。
農民は半年の労働で一年分の食料その他を得られていたそうです。

ピラミッドについて言及している人に質問します。
現代のビル群はなぜ建てられましたか?
人が住んでいない廃墟はなぜ残っていますか?
それは1万年後に「謎の建造物」と呼ばれることになりませんか?

さて、我々は何故ビルを建てるのでしょう。
もしこの質問に、一言で答えられないのであれば。
ピラミッド「も」そうだったに違いないのです。

riverplus:

こんにちは。
公共事業説は正しくないという説も出てきているのですね。これは知りませんでした。
そういえば本の内容はもうほとんど忘れてしまったのですが、次のようなくだりがあったのをかすかに覚えています。

公共事業でなく、失業者に生活必需品を配給するというやり方だってあったはず。なぜそうしなかったのか。それは、あくまでも富とは労働の対価として得られるもの、という考えが人々に行き渡るほうが、社会としては安定になるから。

とかそんな感じでした。
やれ2兆円を国民にばら撒いてみよう、なんて考えが出てくる今の僕たちの考え方の枠組みでとらえようとすると、いろいろと見失う点があるのかもしれません。

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