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おしっこで電力供給

 今日も New Scientist より、ついつい吹き出してしまったニュース。

 New Scientist って、こういう、思わずえっと言ってしまうネタが多いんですね。

 

 Pee-powered battery smaller than a credit card

 (おしっこで電力供給される、クレジットカードよりも小さな電池)

 http://www.newscientist.com/article.ns?id=dn7850

 

 下記に翻訳。

 

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 尿により電力供給される初の電池が、シンガポールの物理学者によって作り出された。クレジットカード大のそのユニットは、糖尿病のような病気のための安価な健康管理検査キットに向けた有用な電力源となり、さらに緊急時には携帯電話を動かすのにも使えるかもしれない、と彼らは述べている。

 尿を検査すれば病気の特定が明らかになるし、さらにこの新たな紙のバッテリーを使えば、この検査サンプルから診察デバイスに電力を供給することが可能になる。

 「私たちは、病気の検知に向けた、安くて使い捨て可能な、クレジットカードサイズのバイオチップを開発すべく努力しています。」とシンガポールのバイオ工学・ナノテクノロジー研究所の Ki Bang Lee は述べている。「私たちのバッテリーはそういったデバイスに容易に合体させることができ、尿や血液といった生体液と接触することで電気を供給します。」

 現在のバイオチップは、診察の検査を行うために、レーザスキャナのような外部の読取装置や、従来の電池のような外部の電力源を必要とする。Lee の技術は、1枚のプラスチックのチップの上に、センサと電池の両方ともを収容している。

 

 さらにもう一滴

 

 この設計は、従来のバイオMEMS(バイオマイクロマシン技術を利用した装置)を使った電池系を小型化しようとしてきた研究者たちの抱えている問題の多くを回避している。

 「多くの研究者たちが、系の電力源や電池、あるいはバイオMEMS装置を設計しようとしてきました。ですがこれまでは、従来のかさばる電力系や電池のサイズを小型化することでこれに対処しようとしてきたのです。」と Lee は説明する。「彼らは多くの問題に直面しました。」 それは例えば、十分な電気エネルギーを得るのが困難なことだと彼は付け加えている。

 尿で電力供給される電池では、ほんの0.2ミリリットルの尿を使うだけで、1.5ボルトの電圧――1.5マイクロワットの電力に相当する――を生み出すことが可能であると Lee は言う。そして電池が始めに活性してから15時間後に2滴目の小滴を加えると、補給した尿により、さらなる電気が生み出される。

 この電池は現在のところ、使い捨てのデバイスの利用に適している――ラップトップPCやiPodの電力供給にはいまだ至らないが。「ですが、たとえばもしプラスチックカード上に携帯電話や伝達装置を載せたならば、このチップは、使い捨て可能な、生体液で活性化される緊急時通信手段として機能するでしょう。この場合だと、サイズはクレジットカードよりも小さくなるでしょう。」と Lee は New Scientist 誌に述べた。

 

 ラップされたサンドイッチ

 

 この電池は、マグネシウムと銅の切片でサンドイッチされた、銅塩化物に浸した層状のフィルター紙でできている。そしてこの「サンドイッチ」を全部ひとまとめにして、プラスチックの薄板にする。結果、電池の厚さは1ミリメートル、長さは60×30ミリメートル――クレジットカードよりもわずかながら小さい――となる。

 電池を活性化させるために、尿の液滴が加えられると、液はサンドイッチ状のフィルター紙にしみこんでいく。化学物質が溶けて反応し、電気が生み出される。マグネシウムの層は陽極(電子を失う)として作用する。そして銅塩化物は陰極(電子を受け取る)として作用する。

 しかし Lee はこう付け加える。設計を変えたり、電極や電解液の物質を別のものにしたりすることにより、電池の電圧や電流、キャパシティを改良できるかもしれない。

 このシステムは、家庭での健康検査キットに使えるだろうと、彼は考えている。「長期的な目標は、人々が、病気検査のための使い捨てバイオチップを、どの薬局からでも買えるようにすることです。」と彼は言う。

 

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 この携帯電話を使っている自分というのがどうも想像できませんが(笑)、緊急事態のための用途としてはかなり効果のありそうな技術ですね。しかし、どうもよく分からないのですが、病気の検査キットのための用途って、はたしてどのぐらい小型化への需要があるものなんでしょうかね? カード大まで小型化したときに、いったい従来と違ってどんな利点が起こるのか? ちょっと気になります。

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