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電車の中で量子力学

 この連休は出身大学の研究室訪問に行っていました。
 いわゆるリクルータ活動。
 学校推薦の採用の対象になっている学生への情報提供ですね。
 
 と、おかげでブログ更新の時間がとれない状況でした。
 それで、往復の新幹線の中で読んでいた書籍紹介。
 
 「高校数学でわかるシュレディンガー方程式」(著:竹内淳、出版:講談社ブルーバックス)
 
 
 量子力学といえば、大学時代の苦い記憶が蘇る人も多いはず。
 僕も大学で量子力学の講義を受け、なんかおもしろそう、とばかりにそれなりの時間を費やして勉強した記憶があります。
 ですが見事に打ちのめされ、ほとんど身に付いてないままに単位だけは得て終了してしまったのでした(試験自体は平易な問題)。

 なぜこんなハメになるかというと、
 量子力学には、初学者が違和感を感じる概念が多く登場します。
 ですが量子力学にどっぷり漬かった教官の講義では、それがさも平易な概念のようにさらりと述べられるわけです。
 「物理量は演算子です」と得意満面に言われてもさっぱりぴんと来ない。
 そしてその後は数式に翻弄されるというパターンでした。
 (もちろん一番の原因は僕の理解力ですが。。)

 あるいは、一般向けの解説本でありがちなのは、数式を完全に隠蔽してしまっているため、「なんかこんな感じらしい」レベルの知識で終わってしまうパターンです。
 (これは一概には悪いと言えないですが。)

 そういうわけで、僕と似た記憶のある人、あるいは習ったことはないが興味のある人にはぜひ一読をおすすめです。

 第1部のわずか100ページ(文庫サイズ)足らずの分量で、井戸型ポテンシャルの波動関数の導出までやってしまいます。オイラーの公式を知ってたらさらに10ページほど省略可能。
 説明が丁寧で、数式も平易です。
 巷には、科学書は数式がひとつ登場するごとに読者数が半分に減る、なんて法則があるそうですが、この程度なら、いわゆるゴロ寝読みでも十分追いかけられるはずです。
 
 第2部ではさらにフェルミ粒子やボーズ粒子、スピンの概念の説明し入ります。
 ちょっとこの辺は、急ぎ過ぎで何が何だか・・という感がありましたが。
 
 この著者の前著(「高校数学でわかるマクスウェル方程式」)の方も見てみようかな、という気になりました。

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