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フラット化する世界(下)


フラット化する世界(下)
(著:トーマス・フリードマン、訳:伏見 威蕃、出版:日本経済新聞社)

p.21 創造ということに関して、はっきりわかっていることがある。二種類以上のまったく違う分野をものにした人間が、ひとつの枠組みでもうひとつについて新鮮な思考を働かせたときに、それが生まれる。

p.26 今年は、サンスクリット語を専攻して博士号を得る人間は、インドよりもアメリカのほうが多いでしょうね。

p.58 フラット化時代の富は、次の基本的な三つの事柄を手に入れる国に転がり込む傾向が強くなっている。
・フラットな世界のプラットホームにできるだけ効果的に、そして迅速に接続できるインフラ。
・国民が世界のプラットホームでイノベーションを行って付加価値の高い労働ができるような理想の教育プログラムと知識スキル。
・適切なガバナンス

p.74 インドの強みは、ひとつの問題に投入できる人数が多いことです。

p.97 インテルのチップはたった二つのもの――砂と頭脳――からできている。「いまは頭脳のほうに問題があるんです・・・アメリカに住みたいと思っている人々を雇いたいなら、もっと強力で支援体制のしっかりした移民制度がなければなりません。それがなかったら、われわれのほうがそういう人々のところへ行きます。」

p.112 終身雇用はフラットな世界にとってもはや維持することができない脂肪組織だ。そこで、思いやりのあるフラット主義は、政府や企業がすべての労働者の「雇用される能力」を高める方法に心血を注ぐ。

p.126 フラットな世界への移行は多くの人々を圧迫するだろう。

p.153 小売改革を終えるための条件
・その国の規定・規制・認可費用のもとでの企業
・雇用・解雇
・契約の執行
・融資
・破産もしくは業績低迷による廃業

がすべて摩擦なしに単純な手続きで実行できること。

p.156 過剰な規制は、本来保護するべき人々をかえってひどく痛めつける結果になりやすい。

p.165 確固たる文化を持つ必要はありますが、外のものを取り入れて応用する開放性も不可欠です。なぜなら、他者の才能と能力を敬う気持ちが生まれるからです。

p.209 スターバックスは客に店専属の飲料デザイナーになってもらい、それぞれの好みにぴったり合う飲み物をカスタマイズできるようにした。顧客が大物ぶるように仕向けた。

p.222 HPが、750の支店をもつインドの国有銀行の後方業務を運営するアウトソーシング契約を勝ち取った?

p.224 「勝つためにアウトソーシングしているんだ。節約のためじゃない。」シードマンの会社のこの動きこそ、大部分のアウトソーシングの本来の目的なのだ。

p.245 ローカルのグローバル化は「逆グローバリゼーションである。グローバルなメディアがアジアを押し包むのではなく、その地域のローカルなメディアがグローバルにひろがる。この現象は、アジア系の国外移住者、とくに世界各地に住んでいる無数の中国人とインド人の移民が、ローカル・ニュースと情報を強く求めていることで加速している。」

p.272 図書館蔵書のデジタル化や、健康や家庭や労働条件などの調査結果をデジタル化するNGOが、データ入力作業の最大取引先になった。そこでデジタル・デバイド・データ発足時に入社した社員数人がさっそく独立して、調査を必要とするNGOのためにデータベースを設計する会社を樹立した!

p.296 「私たちは、あまりにもアクセスしやすいために、アクセスできなくなっています。自分たちの機械や自分を切るスイッチが見つけられないんです。iPodを使うのは、自分のプレイリストを聞きたいからであると同時に、外の世界を締め出し、そうした騒音全てから身を護るためでもあります。」

p.312 未編集の検閲を受けていない言葉が、いたるところにひろまってゆく。どうすればよいのか?
・・・
自分たちがどういう世界で生きているかを、子供たちに教えよう。

p.322 異教徒の男と握手をすると生殖能力を失ってしまうという噂がスーダンのハルトゥームで広まり、パニックが起きたという。噂は携帯電話のショートメールでひろまったという。

p.325 国民が希望を抱く国には中流階級がいる。

p.327 そういう家庭は最低限の生活すらできません。子供たちはきれいな水の味すら知りません。排水溝の汚れた水を飲むのに慣れているからです。それも、運良く近くに排水溝があればの話です。便所も風呂も見たことがありません。

p.337 村人たちが共有テレビで石鹸やシャンプーのCFを見るとき、目に留まるのは、石鹸やシャンプーではなく、それを使っている人々の暮らしです。

p.346 村人たち、ことに読み書きのできない人たちは、自分の言葉がその場で描き出されるのを見て、ほんとうに認められたと感じて、元気付き、熱意をしめすようになりました。

p.349 世界のフラット化は、異社会・異文化がじかに触れ合う機会が激増するという予想もしていなかった成り行きをもたらした。この密接な接続は、一対一で世界のあらゆる人間と向き合って、自分の立場を思い知らされるという現象をもたらす。自分と他人の境遇を容易に比べられる。そのことが人々の不満をさらに際立たせる。

p.353 ファシズムやマルクス・レーニン主義は、ドイツや中欧諸国の急速な工業化・近代化によって、結束の固い村や拡大家族が突然ばらばらになり、父親や息子は町の大きな工場で働くようになったところではぐくまれた。伝統的な社会構造がそれまであたえてくれた帰属意識やルーツや自尊心が、この過渡期に失われ、ことに若者がよりどころを失っていた。

p.360 アラブ・イスラム世界全般の現在の経済的・政治的後進性に、過去の栄光と宗教的優位という自己認識が交じり合い、アラブ・イスラム教徒が祖国を離れてヨーロッパに移住し、あるいはヨーロッパで成長するときに感じる被差別意識と疎外感がそこに加味されると、怒りという名の強いカクテルができあがる。

p.390 国の経済と未来がグローバルな統合と貿易に密接に結びついているなら、近隣諸国との戦争を抑止する効果がある。マクドナルドが出展している国同士は、マクドナルドがその国にできて以来戦争をしたことがない。

p.399 フラットな世界にいる欠点は、きちんとした契約や優秀なスタッフなどの捨てがたい魅力があるとしても、どのクライアントも複数の選択肢を持っていることです。

(「勝者の代償」をおもいだした)

p.440 eベイがうまくいっているのは、経済的なチャンスと認定を組み合わせているからです。

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2008年08月31日 23:24に投稿されたエントリーのページです。

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